評価の土台 – 現状の把握
こんにちわ。組織開発がミッションの人事グループ・組織開発室に所属しているてぃーびーです。
人事評価制度における評価の土台として必要な要素の一つに「現状の把握」があります。
今回は評価において、「現状の把握」がどのような影響をもたらすのか、それを踏まえてどのように現状の把握をするのかについてまとめます。
評価と「現状の把握」の関係
人事評価において、期初に目標を定め、期中を通して目標に向けて取り組む中で個人成長やそれを通した事業成長を促していくことになります。
目標を設定するためには、各評価要素ごとの現状を把握する必要があります。
次のグレードを目指すにあたって必要な要素について、現状どの内容をどの程度満たしているのか?
今期の強化対象を判断し、目標設定をする上で現状把握が前提条件になってきます。
現状の把握
各評価要素ごとに現状を把握します。
例えば、評価要素が以下のようにわかれていたとします。
- マインド評価
- リーダーシップ
- 顧客視点
- etc
- 能力評価
- 職種ごとに定義された評価基準
この場合、各項目がどのような状態かを被評価者との1on1を通して確認していきます。
ざっと認識把握をする際には、各項目に対して大枠で3段階くらいで分類するとよいでしょう。
- 未着手 - 対象について未経験。知識もまだない
- 着手中 - 今のグレードで必要な基準には満たないが一定取り組んで身につけている
- 習得済み - 今のグレードで必要な基準を満たしている
能力評価については、スキルマップと連動しているとすでにまとまっているに等しい場合もあるでしょう。
これをまとめることで、次のグレードまでかなり遠いのか、もう少しなのかなどもわかりやすくなります。
現状把握の実施
評価基準の抽象度が高ければ高いほど、現在地の把握は難しくなります。
一方で、評価基準を詳細にしすぎると世の中の変化に対応しにくくなったり、個人の強み・弱みを加味した柔軟な評価・育成が難しくなります。
一定の抽象度を保ちつつ、評価のコミュニケーションに困らない程度の粒度で評価基準の整備を目指しましょう。
ほどよい粒度の評価基準を揃えたら、同じ部門のマネージャー同士で評価基準に対する議論を重ね、基準に対する認識を揃える活動を繰り返すと、現状把握のためのコミュニケーションもしやすくなっていきます。
例外
評価基準として定める項目はあくまで標準的な項目です。
人によっては特殊な強みを発揮する人もいます。強みをもって成果を出せるなら評価基準外の要素であっても、その部分も育成、評価の対象になるように柔軟に対応していく必要があります。
まとめ
今回は人事評価制度の現場運用における土台として必要となる「現状の把握」についてまとめました。
現状の把握は、何も確認していない状況から開始するとかなり時間がかかります。
一方で、一度現在地を確認できればあとは差分の確認のみになるので、確認の手間が最小化されます。
焦らずじっくり現在地を確認することがからスタートしましょう。
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